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FMICメールマガジン第121号（2022.9.27）

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　　　　　リスク想定・対応力強化③　チームコーチによるリスク想定・対応力強化』

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　　前々回、第119号のメールマガジンで、リスクを正しく想定することを邪魔する“リスク隠遁バイアス”について話しました。リスクを正しく見ない・向き合わないことは、当面の心理的な安心を生みます。従って、一人でリスク隠遁バイアスに立ち向かうのは難しいのです。

　潜在問題、将来問題というものは、深刻・重大なものほど、“やばいシナリオ”、“あやふやな前提”、あるいは“考えたくない想定結果”等として、その人の心の奥底、頭の片隅にあります。一人でリスクについて考えると、こうした心の奥底、頭の片隅にあるものは、表出されないことがよくあります。それを表に出して見えるようにすることは、その将来問題の解決に関する自分の責任がより大きく見え、心理的な負担が大きいためです。

　この心理的な負担を軽減し、心の奥底、頭の片隅にある潜在問題、将来問題を、言葉として吐き出させ、引き出し、それを見える化するには、チームの助けが必要です。 また、そうした潜在問題、将来問題を見える化し、本気で対策するにも、一人の持っているリソースでは対応できないことが多いです。そうした潜在問題、将来問題への対応を、チームで支援することがとても重要です。

　ただしそのチームが、忖度や追従しかしない取り巻きばかりだと、本当に必要な将来問題解決から遠ざかるばかりになります。諫言の士が必要です。最近の総理官邸やプーチン政権には諫言の士がいないのでしょう。リスク隠遁バイアスに覆いつくされているようで、心配でなりません。

　3回に分けてお話した“リスク想定・対応力強化”は、これで終了です。 ありがとうございました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（FMIC シニア・コンサルタント　下垣 彰）
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