メールマガジン

2007年

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◆◇◆FMIC メールマガジン◆◇◆
2007年12月10日 第17号 https://fmic.jp/

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FMICはJMAC(日本能率協会コンサルティング)とドイツのIMIG社による戦略的合弁企業として設立されたコンサルティング企業です。企業の成長 戦略デザインとその実現化プロセスをサポートします。

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~未来開発経営/戦略デッサンノート(15)~
「自ら未来を創る:その4:試行力で思考力を磨く」  
                       FMIC 大岩和男・岩崎壽夫

未来開発経営の基本コンセプトは「未来は来るものではなく創るもの」です。
2007年10月からの「自ら未来を創るための10ケ条」シリーズでは、
その1:一人称
その2:2軸思考
その3:Thank you(未来顧客起点)
ということについてふれてきました。今回はその4「試行力は思考力を磨く」
ということについて考えてみたいと思います。

”試行力”とは、あらためて言うまでもなく、新しい何かを構想したときに試しに行なってみること。実験や仮説検証と同じような意味です。商品開発や製品設計においては、新製品をいきなり市場投入はしないでしょう。革新的な製品であればあるほど、入念な実験や試験を行います。企業の変革や改善活動も同じです。効果的な変化を起こすためには、それなりの準備や実験が必要とされます。

試作や実験を行ないつつ、モノゴトの完成度を上げる。自然科学や工学の世界ではあたりまえのことが、どういうわけか、企業活動のなかでは「議論はするが行動せず」「評論やうんちくは述べるが自らは手を汚さず」というような現象に出会います。「まずはやってみる」これはトヨタのカルチャーのひとつとよく言われます。TPSトヨタ生産方式の産みの親と言われる大野耐一さんは、「百聞は一見にしかず。百見は一行にしかず」という表現で、試行力の重要性を説いています。
 
では、試行力はどんな要素で構成されているでしょうか?未来開発活動や改善活動においては、次の3つが試行力の重要要素です。
①試行課題を明確に:試すことの方向やビジョン・ありたい姿を明確にする
②素早く繰り返す:試行や実験を素早く行い、その完成度を上げる
③適度な難易度設定:将来発展シナリオにつながる難度設定
このことを数式モデルで表現してくれた人がいます。元防衛庁の技官であった岩淵氏は開発プロジェクトマネジメントに30年たずさわった経験をもとに、システムの完成度を予測する式を考案してくれました。

システム完成度S=(1-(1-PQ)N乗)M乗
ここで、
・システムの完成度≒改善の完成度
・PQ=課題の把握率と解決率≒ある集団や個人の課題解決能力
・N=試行回数
・M=難易度指数≒改善の難しさ
をあらわしています。

ちょっと硬くなりましたが、この式は、ある課題解決にあたり、その集団の課題解決能力と難易度が変わらない場合は試行回数のN乗で完成度が上がるということをあらわしています。例えば、話を単純化して、ある集団の課題解決能力が0.5、難易度が1の場合は、下記にように完成度が上がります。
0回目:完成度=0
1回目:完成度=0.5
2回目:完成度=0.75
3回目:完成度=0.875
4回目:完成度=0.9375

実際には試行を繰り返すたびに、学習効果で課題解決能力はあがっていくので、この完成度向上スピードはさらにアップするでしょう。「案ずるより産むが易し」「犬も歩けば棒にあたる」「へたな考え、休むに似たり」などの言葉は、どんなことでも、まずは行動してみて、そこから学び、さらにその試行を素早く繰り返しなさい、ということを言っているのでしょう。

さて、2007年も残すところ、20日足らず。今年、皆様はどんな未来開発のための”試行”に取り組んだでしょうか。今年の取組みをちょっと振返ってみて、残りの期間中にもう1回のPDCAをまわすと、来年に向けた良い準備になるでしょう。「人に言う前に自分がやれ!」という読者の皆様の声が聞こえてきます。そうです。私達も一人称で、今年の取組みの振返りと来期計画を行ないます。そのような結果を未来開発ワークショップや改善活動の場で皆様と共有することを楽しみにしております。あわただしい年の瀬がせまっていますが、皆様、くれぐれも健康にご留意ください。

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◆◇◆お知らせ◆◇◆

FMICとドイツIMIG社は、IFML(International Future Management Leader Training)【インターナショナル次世代経営者育成プログラム】を計画しています。ドイツ・アメリカ・中国・日本の4地域を各1週間訪問し、経営戦略やイノベーションマネジメントについて、現地の企業と交流します。
世界の次世代経営者との仲間作りや自社の経営革新構想の立案をお考えの皆様のご参加を、お待ちしております。

ご興味のある方はこちらまでご連絡ください。

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◆◇◆編集後記◆◇◆

㈱ユーキャンの調査で、夫婦についての思いを漢字一字で表すと、20歳台は一位「絆」二位「愛」60歳台は一位「忍」二位「絆」だそうです。街はすっかりクリスマスです。60台の忍になるまでに絆を深められるようなもの、ちょっとしたプレゼントを、家族に贈りたくなりました。

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